―秘書の仕事について教えてください。
倉林:
秘書の仕事と一口にいっても、説明するのが難しいんですよね(笑)。栗原さんが5年前、秘書として入社してからはどんな感じでしたか?
栗原:
そうですね。
私は忙しいマーク(藤澤社長)の仕事の交通整理をしてほしいということで採用されて、スケジュール管理や応対といった基本的な秘書業務をしながら、マークから依頼されるさまざまなタスク、例えば人との交渉や資料依頼、イベントの調整などをサポートしていました。

とにかく打ち合わせが多いので、サイボウズのスケジュールソフトで予定をパズルしていく毎日。それしか思い出せない(笑)。
倉林:
いやいや、他にも細かくやっていたじゃないですか(笑)。

私は管理やイベントなどの調整については同じように進めていますが、以前不動産の部署にいたのでマークが直接担当しているクライアントの契約書作成や業者さんとのやり取りなどを調整することもありますね。とにかく「マークの時間を創る」ためにできることをやっています。
でも栗原さんみたいにマルチな業務はやっていないかも。
栗原:
私も秘書は初めてだったので、何をすれば会社に貢献できるかな?とできる仕事を増やしていったところはありますね。
例えばスケジューリングでも情報だけを持っていくのではなく、空気感を汲み取ってスタッフとマークが円滑な関係を築けるようになれば…と思って動いていました。
倉林:
私も、例えば社歴が浅いスタッフがマークとうまくコミュニケーションが取れるように、持っていく資料を事前に相談してもらったり、社長室で一緒に話を聞いたりすることはあります。
栗原:
倉林さんのように社内で信頼関係のできている人が、秘書というポジションにいるのはすごくいいことですよね。みんなのところへよく足を運んで行きますし。
倉林:
雑談していることも多いですが(笑)、タスクを人に振り分けて依頼しているんですよ。
栗原さんがやっていたことは自分にはできないけれど、「あの人に頼んだ方がいいな」「この部署に交渉するべきだな」という方法はパッと出てくるので。
栗原:
私もタスクを他の人に依頼していたんですが、持って行き方が不明瞭だったんですよね。

私の知識不足ゆえに、マークから指示を受ける時点で必要なポイントを押さえられていないので、社内の誰かに依頼する段階で情報が足りず「また確認します」という二度手間になってしまうこともありました。

秘書には2パターンあると思っていて、1つは会社の本業である不動産のことをわかっている「右腕」タイプの人、もう1つは「アシスタント」タイプ。私は不動産の知識がないので後者のポジションですが、不動産業の経験がある倉林さんが着任したことで、秘書業務に前者の色も含まれるようになったなと感じています。
―おふたりから見たマーク(藤澤社長)はどんな人ですか?
栗原:
マークはエネルギーの塊ですよね。太陽みたい。
今これをやりたくて、そこに向かって進むんだ!という意志と、人を巻き込んでプロジェクトを推進していく力が本当にすごい人です。
倉林:
私が秘書になって実感したのはマークの気配りのすごさ。
社内では社長として積極的に事業を引っ張っていく姿勢が先に立ちますが、社外で人の間に入っている様子を見ると、改めて人への気遣いがとても篤いことがわかります。
自分ももっと気が利く働きをしなくては…!という気持ちになります。
栗原:
社員は秘書を1回やってみた方がいいですよね。(秘書が)コロコロ変わるとマークが大変なので(笑)、数年単位でいろんな方が経験するといいんじゃないかと。確実に仕事の視野は広がると思います。
倉林:
マークが得意とする組織づくりの一端を間近で見られるのは貴重ですよね。
今取り組んでいる宮古島のホテルプロジェクトも、宮古島の風習を尊重しつつ、いろいろな立場や考え方の人たちをうまく融合させながら着実に計画を進めている。
何を押さえてどう根回しや立ち回りをしていくか、と筋道を立てていく様子は本当に勉強になるところが多いです。
―秘書の仕事で大切にしていることは?
栗原:
入社した時、最初に「社長と近い立場になりますが、あなたは謙虚でいてください」と言われたのがとても印象に残っています。
確かに仕事をしてみると、私と話す時にすごくかしこまる人が時々いるんですよ。一介のスタッフとして、自分が偉そうに見えてしまうことがないように気をつけよう!と思っていました。
倉林:
私も最初に同じことを言われました。私は社歴もあってどんな人間なのか社内の人がすでにわかっているので、秘書になっても以前と変わらずフランクにできているところがあるかもしれないです。
栗原:
仕事で気をつけていたのは、その場の流れに応じてフレキシブルに対応することですね。

例えば今、ミーティングが長引いて次の時間が迫っているけれど、内容は事業的に優先順位が高いし議論もすごく熱を帯びている。
そんな時には「お時間です」と流れを切るよりも、後の予定が社内のものなら、スタッフにお願いしてミーティング時間をずらしたり、リスケしたりする方が良かったりするので。
倉林:
確かに空気を読むのは大事ですね。
例えば今は、2023年4月に宮古島にオープン予定のホテルアートアベニューのプロジェクトが最優先。
マークは今何に目が向いていて、何に情熱を注いでいるかをとても明確に示してくれる人なので、私もそこを大切にしながらできることを手伝うようにしています。
栗原:
社長室の大きい応接用の机に資料がわーっと並んでいて、それを読んでいるマークは宝の地図を見ているみたいですよね。「〇〇を呼んできて」「あのファイルはあるかな」と楽しそうで。
倉林:
社長室はガラス貼りなので、外からそんな様子がよく見えるんですよね。
だからメンバーも「今はこれが大事なんだな」と状況をわかってくれて、何かお願いしてもいろいろと力を貸してもらえる。
栗原:
確かに。社内での協力体制ができているのは、本当にありがたいことですよね。
―秘書として印象に残っていることは?
倉林:
仕事を引き継いですぐに担当したイベントの立ち上げには本当に苦労しました。
会場との調整やレンタル機材・料理の手配、参加者へのご案内などさまざまな調整がありましたし、参加者が120人ぐらいいらっしゃったので、お立場や関係性がなかなか覚えられなくて。
栗原:
私はこの案件を経験していないんですよね。なのでお力になれることが少なく、大変そうだな…と思っていたのですが、無事に遂行されているようで安心しました。今後もがんばってください!
倉林:
はい。これからも1・5・9月はこのイベントでがんばる月になりました(笑)。
栗原:
私が印象に残っているのは、一昨年の忘年会に、皆でマークの還暦のお祝いをしたことです。

水面下で計画を進めて「還暦のお祝いをもらうとしたら何がいいですか?」とさりげなく聞いたら、「赤いちゃんちゃんこは嫌」と(笑)。

皆の気持ちとして記念にお贈りするものなので、使っていただけるものがいいなと思い、赤いゴルフベストをプレゼントしたら、すごく喜んでくださって。
倉林:
あの忘年会は本当にいい企画でしたね。
来られなかった社員もリモートで参加して「おめでとう、これからも頑張ってほしい」っていう気持ちが溢れていました。
マーク自身も「あと20年は頑張りたい」と言っているので、体調だけは気を付けてくださいといつも言っています。
ー倉林さんは、秘書になる前にどんな仕事をしていましたか?
倉林:
物件の入居者様とお話をする渉外業務をやっていました。
1000人以上の方にお会いしてきたので、「この人にはこうお話した方がいいのかな」というコミュニケーション力はかなり培われました。

またコールセンターや契約担当、管理課など社内のいろいろな部署と連携する仕事だったので、会社全体の動きが理解できているというのはありますね。
秘書の仕事でも、その知識は活かせていると思います。
栗原:
倉林さんは音楽をやっていて舞台経験があるからなのか、突然のことにも「あ、わかりました。やってみます」と動ける度胸がありますよね。
倉林:
確かにドラムは叩いていますけど(笑)。先日のイベントでも、急に壇上でくじ引きの抽選箱を持ってマイク回しをすることになって。突発的なことは沢山ありますが、何とかなるものですね。
ー栗原さんは異動後、どんな仕事をしていますか?
栗原:
人事総務課で、在職中のスタッフに関するフォローを行っています。

また、SmartHR(人事情報管理システム)の担当として、人事関連の申請手続きをWeb化するプロジェクトにも取り組んでいます。異動前から人事総務の案件には関わっていたのですが、社員の皆さんが円滑に業務に従事できるような環境を整えることにやりがいを感じることが多くなって。そちらの領域で経験を積むことが、自分のステップアップになると思ったんです。

考えていることをマネージャーに相談したら、前向きに調整してもらえたので、とてもありがたかったです。
倉林:
実際、申請の手続きはかなりスムーズになったと聞いています。新しい部署で裁量を発揮していますね。栗原さんは不動産営業をやっても輝くんじゃないかな、と私は勝手に思っていますけど(笑)。
栗原:
そうですね…。不動産の業務を担当しているメンバーが本当にいきいきと働いてる様子も見ているので、自分もやってみたいという気持ちはありました。
ただ、自分が担当するよりもそういう人たちをサポートする方が組織に貢献できるんじゃないかなと。秘書として培ったものを活かして、よりよい会社にしていきたいと思っています。
ー最後に栗原さんから、後任の倉林さんへのエールをお願いします。
栗原:
着任前はすごく不安そうで、引き継ぐ私も申し訳ない気持ちがあったんですが、今はとても立派な印象で、頼もしいです。
倉林さんは社内の皆さんと連携をとっていくことがとても上手なので、よりマークにも皆さんにも寄り添えるポジションの秘書になりそうですよね。これからも力強くがんばっていってください!
倉林:
ありがとうございます。
今すぐには無理ですが(笑)、最終的にはマークの「右腕的」なポジションになれることを目標に、マークが純粋に考えられる時間を創るために自分は何ができるのか?を常に考えながら仕事をしていきたいですね。

そのためには不動産全般の知識をもっと身に付けたいですし、さまざまなイベントや関わりで経験を積みながら、的確に仕事を進める方法を学んでいきたいと思います。

ふたりのFUN ANDは…

栗原さん

倉林さん

※2023年2月時点の情報です。