アートアベニュー・オーナーズエージェントは、出産、育児などのライフイベントと仕事を両立できるよう、制度を整えています。
今回はグループ会社で活躍しているママ・パパのみなさんに、「実際に育児休業を取得してどうだった?」「子育てと仕事の両立、どう向き合ってる?」など、ざっくばらんに語ってもらいました。

MEMBER

皆さんが産休・育休制度を利用された時のお話を聞かせてください。

市川:
私は、4年前に産休育休を利用しました。
ハイリスク出産で入院の可能性もあったので、上司と同僚には妊娠を早めに報告して、穴をあけられない当番業務から外してもらいました。
後任も手配してもらったのですが、幸い妊娠中の体調がすごく良かったので、繁忙期の3月まで働いて、4月から有休消化→産前休暇に入り、予定通り6月に出産できました。
当時住んでいたのが県内の待機児童数ワースト3に入る地域で、1歳を過ぎたらもう保育園に入れない状況だったので0歳保育に入れることを決め、入園通知が来たので、上司に連絡して復帰部署や時期などを面談で話し合って、ならし保育をしながらGW明けに仕事に復帰しましたね。
長瀬:
いろいろと準備を重ねてお休みに入られた市川さんや女性陣の皆さんに比べると、私はなんて気楽なんだろう…と思うんですが(一同笑)。
1人目が生まれた時に社内の男性で初の育休を取りました。実は妻の出産前にも、「自分が父親になったらやってみたいな」と単純に思っていたんですよね。やがて里帰り出産で実家に戻っていた妻が家に帰ってきて、毎日24時間子どもがいる育児が始まり、これは結構大変だな…と実感しました。
そこで上司に「育休を取ってみたら面白いと思うんですけど、どうですか?」と話したら「いいじゃん!取りなよ」と。代表のマーク(藤澤)にも「いいんじゃないか!」と言ってもらえて、2週間休むことになりました。
内藤:
育休中って、どんな風に過ごしていたんですか?
長瀬:
できるだけ子育てに関わったのはもちろんですけど、家族で散歩や、近所に遊びに行ったりしました。 例えば植物園で梅を見て、レジャーシートを広げてご飯を食べるピクニックのようなことをするぐらいですが、その時の写真を見ると、取ってよかったなと思います。
やってみたいと言ったら、「面白そうじゃん」と賛同してくれる会社でよかったなと。他のチームも含めて周りにも快く協力してもらえたので、とてもありがたい経験でした。
市川:
社内にそういう協力体制があるのはいいですよね。うちの夫が勤める会社では、子どもの具合が悪くても休めない。「奥さんがいるでしょ」って言われちゃうので。
大野:
私は産休育休を取ったんですが、初産だったので、毎日が初めてのことだらけで必死でした。
今思えば、お休みが一瞬で過ぎていった感じです。生後半年で保育園に入れて仕事に復帰したんですけど、直前になってやっと会社に戻る実感が湧いて、会社は今どうなってるんだろう?と、浦島太郎状態になりました。
赤井:
成長中の会社なので、少し休んだだけでも、新しい人が入っていたりシステムが導入されたりと、変化が大きいですよね。
大野:
半年でこんなに変わるのか!とびっくりしました。今はお休み中も会社の状況を教えてくれるツールがあるので、私の時にもそういうものがあったら安心できたかもしれないなあ、と思います。
2020年までは、情報共有は社内報のみで、社内LANに接続しないと見られなかったんですよね。
今後はこのサイト(FAN&)などで情報をお伝えできればと思っています。
赤井:
本当に!昔広報をやっていた時に、うちの会社のユニークさや社長の魅力を伝えられるWebサイトがあったらいいなと思っていたんですけど、産休育休の時の情報ツールとしてもすごくいいですよね。
私は産休育休を2人分とっていて、産休前に入院もして、1年半くらい育休をとって復帰したので、大野さんと同じく浦島太郎状態でした。たくさん知らない人がいるから、 もう自己紹介から入ります(笑)!みたいな感じで、とても気を遣って復帰した覚えがあります。
普段は時短勤務なので早く帰っちゃうし、勉強会や朝礼にも参加できなくて、なかなか知らない人と仲良くなれるきっかけがなかったんですけど、今はリモートでイベントにも参加できるようになりましたよね。

私が1番感動したのは、マークの還暦祝の忘年会。マークの人生で1回しかない、60歳の節目に立ち会えない(笑)!私もお祝いしたい!でも参加できないんだろうな…と思っていたんですが、忘年会担当の人がzoomを用意してくれて、お食事代も1000円出て。

息子たちと一緒に「この人は社長さんだよ」とか言いながら画面の前で楽しみました。
久しぶりにイベントに参加できて、マークや社員のみんなが思いやりをもって場を作ってくれたことにすごく感動したんですよね。それに、参加したことで話の種ができて、社内の人ともコミュニケーションをとることができたので、本当にありがたかったです。
あの忘年会は、スタッフみんなでやりたいという気持ちがマークも強くて、「離れている人も全員誘おう!」という話になったんですよね。喜んでもらえてよかったです。
赤井:
忘年会の後、子どもがモニターの前でご飯を食べるのを「忘年会」っていうようになって(一同笑)。すごく良い思い出になったみたいです。
復帰後のお話が出たので、産休育休からの復帰後について改めて教えてください。
市川:
お休み中は全く仕事のことは頭になかったので、働く意識に戻るまでにはちょっと時間がかかりましたけど、職場には「少しずつ慣れていってね」と温かく迎えてもらえました。
思い返すと、妊娠を上司に報告した時も「じゃあ、復帰はいつ?」と自然に言われて、あ、復帰していいんだ(笑)!と思ったんですよね。
最終出勤日にメンバーからもらった寄せ書きも「頑張ってきてね、また一緒にお仕事しましょう」というメッセージで、制度を使って復帰してくださいねっていう風土が普通にあったので、安心して子どもを産む体制に入ることができました。
大野:
私は、同じ事務職でも仕事内容が復帰前と全く違ったので、仕事の段取りや進め方に予測が立てられなくて。
でも時短勤務なので時間が来たらスパッと仕事をやめて、子どものお迎えに行って、夜も家事や育児をやらなきゃいけない。もらった仕事はきっちりやろうと思っているんですけど、保育園からの急な呼び出しで帰らなきゃいけないこともあり、やりたいけどできない気持ちに整理をつけていくのが結構大変でした。
特に最初のうちは仕事が2つあるみたいな感覚で、生活のパターンの組み立てに慣れるまでは、本当にバタバタでした。
赤井:
残業して取り戻せばいいや、ができないのも結構辛いですよね。
市川:
今忙しい時期だから、あと1日幼稚園からの電話が鳴らないでほしいなと思うことはある。子どもがちょっと体調悪そうな時とか、園で病気が流行り出した時は、なんとか保ってほしいなと祈りながら仕事してます(笑)。
赤井:
私は家庭と仕事の分離ができないタイプなんですよね。勤務時間外も会社のチャットとかをつい見ちゃったりしがちなので、子どもに「おかあしゃん、スマホおいて~」と言われて、ごめんねっていうシーンが多発しています(笑)。
時短勤務と割り切れなくて、周りへの迷惑を少しでも減らしたいなって気持ちになってしまう。切り分けきれない自分に苦しんでますね。家のことも仕事のことも頑張りたいけど、なかなか思うようにいかなくて。産休育休が開けてからもう随分経ちますけど、未だにずっとバランスを取りながら働ける方向を探しているところです。

フルタイムで働いている皆さんは、お子さんを育てる中でどんな変化がありましたか?

内藤:
私は、管理業務の一部として賃貸住宅の入居者対応を行うこともあるんですが、お子さんがいる家から生活音や走り回る音がします、というお問い合わせが結構あるんですよね。
そんな時、以前だったら「お子さんがなるべく走らないよう、気を付けてくれませんか?」とお願いしていたんですが、自分の子どもが生まれたら、すごい走り回るんですよ(一同笑)。子どもってそういうもんだ、ってことを実感しました(笑)。
だからお問い合わせのあった方にも、「ご配慮いただくようにしますが、程度によっては生活音としてご理解いただけませんか?」とお話するようになりましたね。
あと、物件に行って小さいお子さんがいらっしゃると、親目線のお話ができて入居者さんとの距離が近づくので、対応もちょっとやりやすくなった気がしています。
長瀬:
どれだけ防音しても難しいですよね。ソファーから飛んだりするから(笑)。
内藤:
うちはまだそこまでやってないですけど、そのうちするんだろうな(笑)。
森田さんは何か変化はありましたか?
森田:
私は今、資格取得に気持ちが向いています!
具体的に言うと宅建なんですけど、今までは結婚式や出産などのイベントを言い訳にあまり勉強していなくて、過去2回落ちていたんですよね。
長瀬:
あれ?勉強していたって聞いてたけど(一同笑)。
森田:
長瀬さんにそう言われてしまうと…(笑)。※長瀬さんは森田さんの上司
子どもの出産に立ち会えたことが、宅建合格を本気で目指すきっかけになりました。
出産当日は朝5時ぐらいに病院に来てと言われていたんですが、そんなに早く生まれないだろうとのんびり支度してたら(一同:なんでのんびりしているのー?!笑)、助産師さんから電話がかかってきて、取った瞬間「今どこですか?早く来てください!」。
慌てて病院に行ったら、お医者さんに開口一番「遅い!」と怒られ(笑)、思わず「すいません!」と謝りました。奥さんはもう分娩台で苦しんでいて、その13分後に生まれたんですよ。
赤井:
よかった…! あとちょっと遅かったら、感動の瞬間に立ち会えなかった。
森田:
いやーそうですよね。生まれる瞬間を見て放心状態になっていたんですが、そのあとマックに寄ってハンバーガーを食べていたら、「あ、父親だ!」という実感と、「父親になれるのか?」という焦りが生まれてきて、「とりあえず宅建をとらなきゃ!」と思ったんですよね。今年はちゃんと勉強しようと(一同笑)。
うちには資格手当制度があるので、宅建以外にもたくさんとって、少しでも給料を上げていこう!という風に変わりました
森田さんの面白いエピソードが出たところで(笑)
仕事と家庭の両立のために心がけていることがあれば教えてください。
大野:
やはり、どうしても仕事にタイムリミットがあるので、常に周りと情報共有をするようにしています。例えばシステム内に、他のスタッフが見ても流れがわかるようコメントを残しておいたりして、オープンにしておけるよう心掛けています。
市川:
できることを無理せずやっていくことですね。出産が大変だったり、復帰後も1ヶ月ぐらい出社できないという経験をしたので、とにかく健康第一。自分が頑張りすぎなくても人に頼っていいところは頼ればいいし、それで後輩が成長してくれればいいと思っています。
家事も省けることは省くし、嫌なことはやりません。例えば今日はご飯を作りたくないなと思ったら作らない。毎日買い物に行って子どもとコミュニケーションを取りながら、食べて美味しかったね。ごちそうさまだねって言えることを大事にしています。
そうしないと自分もストレスが溜まっちゃうので。時間を問わずできる掃除や洗濯は夫、時間が決まっている食事は私、と家事も分担して協力し合っています。
赤井:
学びたい…!けど、なかなかできないんですよね。
市川:
でもストレスが溜まることはあるので、時間があるときには夫に子どもをお願いして、自分1人の時間を作ってコーヒーを1杯飲むとか、好きなDVDを見て気分転換をしています。
お昼まで寝るっていうのが、ここ3年ぐらいの夢だったりするけど、これはなかなか実現できない(笑)。いつか…という夢を叶えるために、今無理をせず、気持ちよく両立するために心がけています。
子育ての中で、フレックス制やテレワークは活用されていますか?
内藤:
外勤なのでテレワークは週1回程度ですが、その日は保育園の送り迎えができるのですごく助かっています。フレックス制も時間の縛りがないので細かい調整ができて有難いです。
コロナ禍に子どもが保育園で濃厚接触者になって、慌てて妻と休める日を調整したんですが、課のメンバーに「お子さんがいるから休んでください」と背中を押してもらえたのも有難かったですね。
ちなみに子どもを見るときは基本的に仕事を休むんですが、所属している管理課の業務上、どうしても仕事の電話がかかってくる時があって、そんな時は言葉遣いをすごく気にしています。 子どもが親の真似をするのが楽しい時期なので(笑)。 特に、電話を切った後のひと言には気をつけています。
一同: そうそう、真似するんだよね(笑)
森田:
私は自宅の2階の一室でいつもテレワークをしているんですけど、18:00に1度仕事を終えて階段を降りていくと、足音を聞きつけた息子が、ハイハイで階段下までやってくるんです。(一同:かわいい…!)
ほんとに癒されますね。
出社していると帰るのが遅くなって会えないので、そういう時間が持てるのはフレックスとテレワーク制度があるからだと思います。
長瀬:
例えば妻が何か予定を入れたい時、自分が仕事をテレワークにして仕事の時間を調整すれば、代わりに保育園のお迎えをしてご飯づくりができる。そういう体制が取りやすくなったのはいいですよね。
フルタイムで働いている自分がいきなりワンオペになっても1人で回せる制度かというと難しいですけど、それでもだいぶ可能性が色々と広がったなあと思いますね。
市川:
うちは幼稚園に通っているので、イベントが保育園よりちょっと多いんですよ。説明会や訓練でこの日は絶対来てくださいというのが結構ある。そういう時、今までは半休を取るしか選択肢がなかったんですけど、今は時間で抜けられるので、気持ちが楽になりました。
それから夫もテレワークの日があるので、同じ日にならないようにしてきたんですけど、この間珍しく日が重なったので家でお昼ご飯を一緒に食べたんですね。2人でご飯をゆっくり食べて、ちょっと話をして冗談を言い合うような時間が生まれたのはよかったな、と思います。
子育てをしながら仕事をしていく上で、こうなったらいい!というものはありますか?
大野:
子育てについては、まだまだ開拓途中な会社だと思うんですね。若い人が多いですし、結婚から妊娠、出産というイベントを経験している人もまだまだ少ない。
制度や待遇についても、人によって欲しているものは違うと思うので、制度を作った後も常にアップデートしていけるような仕組みがあったらいいなと思います。
市川:
やっぱり出産や子育てについては経験者にこっそり聞くことが多い印象で、まだ会社に直接聞く感じじゃないんだなって思うことが多いんですよ。
私が生んだ4年前は、生まれたら誰に知らせたらいいの?と、そこから混乱していた状態で、今ここまで体制が整ったのは進歩ですけど、まだやれることはきっとある。
体験を知ってもらうような会や広報があればいいですね。社内でも人によって理解度がまったく違うので。
大野:
私も体験する前はふわっとした知識で、何かすごく大変そうだけど、実際のところは全然わからなかった。体験を共有できれば、これから産む人の助けになるのかなと思います。
あとはやっぱり上司やマネージャー陣にも理解を深めてほしいですね。話していてちょっと考え方に違いがあるなと感じたので、これからは子育てにこう向き合ってほしい、というのは広めていきたいです。
長瀬:
私も最初に育休を取った時は、マークに「会社の宣伝になるんじゃないんですか」なんて話していましたけど、でも本当の本当は、会社の制度のもとに半年ぐらい休んだという事実があって初めて、「うちの会社は男性も育休を取るんですよ」って言える状態になるんだろうなと思います。
とはいえ、半年休むハードルは決して低くないので、 私みたいに短期間の取得をする人が増えて、休みを取るのが当たり前になっていくといいですよね。働き方のパターンを増やして、育児で休める働き方を選べるようにするのもいいかもしれない。もう少し制度が良い方向に進んでほしいなとは思いますね。
市川:
逆に、柔軟なところはこのまま大切にしてほしいですね。赤井さんと大野さんと私の3人は、全員時短勤務ですけど、勤務時間が違うんです。
時短勤務なら9:00~16:00と決まっているのではなくて、その人の都合や希望によって時間を変えてくれる。タイムカードやお給料の計算とか、結構事務的にも大変だと思うんですが、一律に考えないで対応してくれるのはすごくありがたいです。
内藤:
森田さんは、育休の取得を検討しましたか?
森田:
以前勧められたことはあったんですけど、まだ自分ごとのように育休を考えられてなかったな、と今日お話を聞いて思いました。
長瀬:
理想は「東京都の制度」でやりたいですよね。
男性育休で応募して審査に通ると会社に奨励金や助成金がもらえるという。そうすると会社に貢献しつつ自分も育休が取れる、Win-Winな関係ができると思うので。
赤井:
男性の育休経験者として、ぜひ広めていってほしいです!
まだまだ課題もありますが、スタッフ皆が気持ちよく働ける組織づくりを心掛けていきたいと思います。本日はありがとうございました。
一同: ありがとうございました!

※2022年10月時点の情報です。